潰瘍性大腸炎 : サルビア鍼灸院

潰瘍性大腸炎は炎症性腸疾患のひとつで、 大腸の粘膜に炎症が起きることにより、 びらんや潰瘍ができる原因不明の慢性の疾患です。 主な症状としては、下痢や血便・腹痛・発熱・貧血などがあります。 厚生労働省から難病に指定されていますが、適切な治療をして症状を抑えることができれば、 健康な人とほとんど変わらない日常生活を続けることが可能です。
潰瘍性大腸炎は、 以前はまれな疾患とされていましたが、年々増加し続け、 平成26年度末には日本で約17万人の患者さんが登録されています。 患者数が急増した背景には、内視鏡による診断法が向上したことも関係していると思われますが、 食事を含む生活習慣の西洋化の影響も大きいと考えられています。(米国での罹患数は約100万人)
○ 潰瘍性大腸炎の予後 ○
潰瘍性大腸炎は、長期にわたり良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら慢性の経過をたどります。 発病後長期経過すると大腸がんを発症するリスクが高まります。
潰瘍性大腸炎は脉診流経絡治療で体質改善
人間の身体には12の経絡があります。脉診流経絡治療では経絡のバランスを整えることにより、”気””血”の巡りが良くなり、全身の血流が良くなっていきます。
その結果、五臓六腑の働きが改善し、弱っていた自然治癒力や免疫力が高まっていきます。
自然治癒力が弱まっているとなかなか身体の不具合は修復されませんが、自然治癒力が高まってくると身体の不具合は修復され、健康な身体に近づいていきます。
身体のいろいろな症状が改善されていきますので、潰瘍性大腸炎の症状もなくなっていきます。
治療を継続することにより、 潰瘍性大腸炎の症状が改善されていく患者さんが多くおられます。
自己免疫疾患
ヒトの体には、外界の病原体や異物から身を守るシステムとして免疫が備わっています。通常は自分の体の成分(自己)に対して免疫反応は起こりません。
しかし、免疫システムが正常に働かなくなると、自分自身の細胞や組織を異物と認識して攻撃してしまうことがあります。これを自己免疫といい、自己免疫が関係する病気をまとめて自己免疫疾患と呼んでいます。
自己免疫疾患の原因はまだ明らかにされていませんが、感染症や薬剤、遺伝子異常などが関与していると推定されています。
■ 代表的な自己免疫疾患 ■
・全身性強皮症
・多発性筋炎
・重症筋無力症
・多発性硬化症
・シェーグレン症候群
・バセドウ病
・橋本病
・ネフローゼ症候群
・潰瘍性大腸炎
・クローン病
・ぶどう膜炎
潰瘍性大腸炎の治療例 35歳 男性
「4~5年前から仕事が忙しく、おなかの調子がずっと悪く、下痢をしていることが多かった。病院で診察してもらったところ、潰瘍性大腸炎と診断され、処方された薬を服用したが体質と合わなかったので、断薬しました。」
「最近特に調子が悪く、症状が酷くなっている。」とのことです。
主訴の潰瘍性大腸炎以外では、「年に1~2回ぎっくり腰のような激しい腰痛になるのと、花粉症があります。」
「便はやわらかいことが多く、おなかが張ることもよくあり、たまに鈍痛があります。漢方薬を服用しなければ、排便回数が1日5回位になりますが、服用すると1日2回におさまっています。」
治療1回目は、脾経の虚を補い、肝経の実を抑える証で治療しました。以後は週1回のペースで治療を継続することになりました。
2回目来院時には、「この1週間おなかが張ることもなく、少しいいような気がする。」
9回目来院時には、「おなかが張ることはたまにあるが、調子はわりといい状態が続いている。」
10回目来院時には、「おなかの調子は悪くないが、腰が少し痛む。」
12回目来院時には、「腰痛は治った。おなかの調子も悪くない。」
13回目来院時には、「今年は花粉症の症状が全く出ない。鍼治療のおかげなのかもしれない。」
20回目来院時には、「おなかはたまにゴロゴロするが、回数は減っているような気がする。」
25回目来院時には、「おなかの調子はいい状態がずっと続いている。」
完治を目指して継続治療中です。
下痢について
下痢の主な原因としては以下のようなものがあります。
1「ストレス」・「暴飲暴食」・「冷え」による下痢
ストレスや暴飲暴食や冷えによって、自律神経のバランスが崩れ、腸の動きが過剰に活発になります。その結果、便が腸を通過するスピードが速くなりすぎて、水分の吸収が不十分になり、下痢を起こします。
2「食あたり・食中毒」による下痢
生鮮食品などに含まれた病原菌などが腸を刺激し、腸内の分泌液が過剰となることで下痢が起こります。
※ 乳糖を分解する酵素を持たない”乳糖不耐症”の人は、牛乳を飲むと乳糖が消化されず腸内に残り、それが腸内の浸透圧を高め、腸内水分が増えて下痢を起こします。
3「生理」による下痢
生理時は、子宮を収縮させるプロスタグランジンの分泌により腸が異常収縮することがあり、腹痛をともなう下痢が起こりやすくなります。
下痢になった時の対処法としては、まず、胃腸を休めるのが一番大切です。
下痢症状が治まるまでは、できるだけ食事の回数は減らして、弱っている胃腸に負担をかけないようにしましょう。なかなか症状が改善しない場合は、断食するのが一番でしょう。
食べる場合でも量は控えめにして、消化の良い食べ物を選びましょう。例えば、おかゆや煮込みうどん、すりおろしりんご、野菜スープ、半熟卵などは、胃腸への負担も少なくおすすめです。
※ 冷えによる下痢の場合は、体を温めましょう。




