免疫を調整する自律神経

お知らせ
2021.02.23
私たちの体には病気から体を守る免疫というシステムが備わっています。免疫がいつも体外の侵入者(細菌やウイルス)や体内の異物から体を守ってくれているおかげで、病気を未然に防ぎ、また病気になっても治癒し、健康に過ごすことができます。
その免疫を調整しているのが自律神経なのです。
自律神経は、全身の血管や内臓などの体の内部の働きを人間の意思に関係なく自律してコントロールしています。自律神経には対照的に働く交感神経と副交感神経の2つの神経があります。片方が優位に働くともう片方は控えめに働き、シーソーのような拮抗関係にあります。
交感神経は主に昼間活動しているときに優位に働く神経です。緊張したり興奮したりしているときに働き、神経の末端からはアドレナリンを分泌します。
副交感神経は夜休息するときや食事のとき、笑っているときなど寛いでいるときに優位に働く神経です。神経の末端からはアセチルコリンを分泌します。
両者の神経は、末端から分泌しているアドレナリン、アセチルコリンによって司令を行い、組織を刺激し、体温や血流などのエネルギー生成までも調整しています。
もちろん、その司令は免疫を直接的に担っている血液中の白血球にも伝わります。白血球の中の顆粒球はアドレナリン受容体、リンパ球はアセチルコリン受容体を持ち、自律神経の司令により働いています。