不眠症について

長期間にわたり夜間の不眠が続き、 日中の眠気やだるさや集中力低下のために、仕事や家事がうまくいかなくなります。眠れないことで生活に支障が生じているとすれば、それは不眠症です。
不眠症は、大きく4つのタイプにわけられます。
まず、寝つきの悪い「入眠障害」、眠りが浅く途中で何度も目が覚める「中途覚醒」、早朝に目が覚めてしまう「早朝覚醒」、そしてある程度眠ってもぐっすり眠れたという満足感が得られない「熟眠障害」です。
レム睡眠とノンレム睡眠
睡眠には二つの種類があります。一つはレム睡眠で、からだは休んでいるけれども脳は働いているという、目覚めやすい浅い眠りです。このとき、脳の中では記憶を固定したり感情を整理しています。夢を見るのもレム睡眠のときです。 精神的なストレスが多いとレム睡眠が増えます。
一方のノンレム睡眠は、脳がゆっくり休んでいて、なかなか目覚めない深い眠りです。からだの成長や組織の修復、免疫力の維持などに関係しています。 肉体的なストレスが多いとノンレム睡眠が増えます。
レム睡眠とノンレム睡眠は一晩に数回繰り返されます。これにより、身体的・精神的な健康の維持に役立っていると考えられています。
東洋医学での不眠の考え方
東洋医学では不眠を臓象とからめて考えます。
例えば、五臓(「肝」「心」「脾」「肺」「腎」)の「肝」は”血”を蔵していますが、 ”血” も昼間は体の必要な部位を循環しています。そして夜になると「肝」に帰ります。しかし、何らかの原因で 「肝」 に正常に帰れなくなると、眠れなくなります。
このような場合は 「肝」 の経絡に変動がみられます。 「肝」 の経絡 が虚している場合は補い、実している場合は寫します。その他の経絡にも変動があれば整えていきます。
脉診流経絡治療では経絡のバランスを整えることにより、”気””血”の巡りが良くなり、全身の血流が良くなっていきます。
その結果、五臓六腑の働きが改善し、弱っていた自然治癒力や免疫力が高まっていきます。
自然治癒力が弱まっているとなかなか身体の不具合は修復されませんが、自然治癒力が高まってくると身体の不具合は修復され、健康な身体に近づいていきます。 徐々に不眠症も解消されていきます。