うつ病の症例(ブログ記事)

うつ病の症例(ブログ記事)
うつ病の治療例
2019.05.06

52歳の女性

不眠、動悸、手足のしびれ、食欲不振、午前中の気持ち悪さ、肩こり、腰痛

当院を受診される約1年前から更年期症状(ホットフラッシュ、気分の落ち込みなど)があった。そしてそんな時期、会社の人間ドックで様々な異常を指摘されショックで全く眠れなくなる。(後日、再検査したところ問題ないことがわかった。)

会社に行くのが困難になり3ヶ月余り会社を休職される。

そして何とか職場に復帰されたものの、プライベートで強いストレスを受けることがあり、手足のしびれや息苦しさの症状が出てくる。食欲もほとんどなく、1年ほどで15キロの体重減。

診療内科では「不安神経症」と診断され、始めはドグマチール、その後、薬はメイラックスになり、当院に初めていらっしゃった時は減薬中だった。

とにかく朝、何とも言えないつらさがある。寝付きはいいのだが、必ず3時くらいに目が覚める。

ものすごい汗をかき、身体がこわばり、身体の内側が震えるような感じが起床するまで続く。会社に行くため必死の思いで起き上がり、お風呂に入って何とか仕事に行く体制を作る。

会社で昼食を食べると大分楽になり、夕食はふつうに食べられる。

しかし、また夜中に目覚め、会社に行くまでの不快な症状と戦い、這うようにして通勤しているとのこと。

とにかく不安がある。「この先どうやって生きていこうか・・・。」と。

薬ですぐに副反応が出てしまう。

漢方薬を処方された時も全身にカイロを貼ったような灼熱感があったり、インフルエンザに罹った時に服用したタミフルで失神したこともある。

以上が初診時、及びその後の問診で話されたことです。

そして週に一度の治療を開始しました。

2回目:ほぼ変わらず。医師と話し合ってメイラックスを飲むのを止めた。診療内科には2週間に1回通院している。

4回目:症状は変わらないが、治療の後は深く眠れるような気がする。診療内科は3週に一度になった。

5回目~8回目:精神的に敏感になっており、感情の起伏で背中、肩甲間部がこわばって苦しい。首の後ろや背中がつまるような感じやムズムズする感じ。

この頃下痢が何回かある。

その後、しばらくは表現の違いはあるが、基本的には症状が変わらず。時には朝起き上がることができず、会社を休むことがあった。

15回目:少しずつだがましになったような気がする。

17回目:朝4時くらいに目が覚めて起き上がるまで苦しいが、程度が軽くなったし、その時間が短くなったような気がする。

18回目:また一段と良くなったような気がする。この前体重を測ったら3キロ増えていた。

20回目:また、元に戻ってしまったような感じがある。

21回目:波はあるが、最初の頃の一番悪い時からしたら確実に良くなっている。最近は目覚めるのが5時とか5時半になり、以前に比べれば比較的楽に起きられるようになった。背中がゾワゾワする感じもましになった。食欲が出てきて太ってきた。

22回目~25回目:症状は軽くなったものの、頭痛がしたり、下痢をしたりすることがあった。

26回目~36回目:今まで休職明けを考慮して配属されていた部署から新しい部署に移った。仕事が忙しく残業で9時くらいまで会社にいることが多い。会社にいて夕方疲れてくると頭痛や頸のこわばりが出てくる。眠りが浅く、何度も途中目が覚める。以前に比べ、意欲は出てきたが、身体に自信がないので仕事以外のことは自粛している。

37回目~41回目:残業続きでとにかく疲れている。

会社の産業医に相談して残業のない部署への配置転換を認められる。

42回目:仕事で残業がなくなり精神的にも身体的にも楽になった。

45回目:先週休暇で旅行に行ってきた。頭痛はなかったが、睡眠はあまり良くなかった。

脉状は沈・やや数、虚。

治療は始めの頃は脾虚肝実。そしてだんだん腎脾相剋か腎虚脾実に移行。

こうして過去のカルテをさかのぼって見てみると、確かに様々な症状があまりすっきり消えたという感じがないように思えますが、うつのトンネルから抜けた時点というのが曖昧ですが、おそらく30回目あたりかなー。(治療を開始して8ヶ月くらい。)

朝起きた時の何とも言えない不快感。これはおそらくなった人にしかわからないような感覚でしょう。それが徐々になくなってきました。

そして、気持ちが明らかに“普通”になったと思えるようになり、抜けたという感じはその時点ではなかったにしてもだんだんその感触が揺るぎないものになっていかれたようです。

変化は劇的ではないものの、この方の場合、更年期の症状とうつ病以前の複数の不定愁訴が重なり、元々症状が何もない状態というのが遥か昔という状態だったので薄皮を一枚ずつ剥がすような治療になったのだと思います。

とにかく毎週土曜日にまさしく這うようにして通ってきてくれました。

その気力に脱帽です。

体力がちゃんと回復していないうちの過酷な仕事環境を自分は自分で守らなければいけないと、自ら上司に直訴されたり、満員電車で有名なある路線のしかも1時間近くかけての通勤だったのでグリーン車に乗ることを自分に許し、とにかく仕事に行くために必死でした。

そしてこの方の場合、薬剤によって何かしらの副作用が出たので薬に頼ることがなかったのが幸いしたようです。

現在も1週~2週に一度来院されています。

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